返信する: 笠木恵子から
- 新しい情報や知識
- 投稿者: little-K 投稿日時: 2013-2-12 19:54
- 先日、久々に教室でハンドアウト(資料)を出させていただきました。
佐良先生のイベントで行動分析学のあこがれの杉山先生にお会いして、「本を読みました。もっと教えて下さい!」と先生にしがみつきたい衝動をなんとか抑えておりました。
トレーニング理論を専門学校で教えている身として、先生の本は、もう1度学び直す必要を感じさせて下さいました。
私たちは、あまりにも犬の学習を簡単に考えすぎていて、肝心なところに意識を向けていないために、「ごほうびを与えると行動を変化させられる」と思い込んでしまっていると思いました。
また、犬との関係作りも「犬の心へまっしぐら」を読んでいると、犬の目線に立つことの意味を再確認するばかりでした。
ハンドアウトでもふれましたが、犬に信頼されるための5か条が書かれています。
1、欲求を満足させるー犬に頼まれる前にしてやる。犬の生理的欲求や安全や人との愛情関係の欲求、それに精神的欲求を満足させれば、学習するための土台ができあがる。
2、私たちに何ができるかを教えるーどんな機会も逃さず、犬の行動を先取りできる(ただし、全ての行動をコントロールできると思わないこと。犬にも自分が望むようにできる場が必要。)
3、犬を守り、しっかりした土台になるー不愉快な状況を避け、脅したり圧迫感を与えたりする犬からは遠ざけ、私たちの行動について誤った期待は抱かせず、筋を通し、信頼していいのだと犬に悟らせる機会をたくさん作る。
4、コミュニケーションができるー犬の言いたいことを理解し、犬に理解してもらうために適切な対応し、何をしたいかの双方の希望を合わせ、気持ちを重ねて共同作業をする。
5、おもしろい作業のほとんどで人がイニシアティブをとるー犬の行動に見合ったいろいろな活動を提案し、双方の周囲に期待に満ちた雰囲気を作り出す。
とあります。
また、ある人たちは、「リーダーシップ」という言葉が「力の支配」につながるので使わないとする傾向がありますが、この本に素晴らしい言葉を見つけました。
「ある人は言う。支配するということは存在しない。犬と一緒に暮らすには、筋を通して、ルールを決めれば足りる。中略 犬に暴力を使うのは、それしかやり方を知らないからだ。言い換えれば、私たちに力量があれば、暴力を使う必要は生じないということだ。知識が豊富で社会的機能も十分備わっていれば、犬は私たちにリーダーとしての役目をやすやすと託す。」
リーダーシップとは、犬が仲間になりたくなる環境を創る能力のことであると定義しています。
私は、リーダーシップは、とても大切なことで、関係作りの基礎だと思っています。
犬に頼られるためのものだと思っているのです。
犬に安心と安全と快適をあたえるためにリーダーになるべきだと伝えています。
自分の言葉だけでなく、本から得る情報や知識がより良い犬との関係作りに生かされるように思えます。