Re: 私設ドッグラン

大型犬の怖がりさんの飼い主さん


コメントをありがとうございます。

お返事が遅くなってすみません。


本や資料に埋もれているPCを掘り起こしてくるのに時間がかかってしまいました。（笑）


「犬同士のコミュニケーションについて」をきちんと教えてくれる教室は少ないのが現実です。

信じられないかも知れませんが、指導者自身が犬のボディランゲージをできるだけ読み取ろうとしたり、理解しようとしたりできる人が少ないのです。


思い込みや、間違った理解によって問題が大きくなってしまった犬を何度も見てきました。

先日もエアデールテリアの女の子とノーフォークの女の子が、ちょっと過激な接触をしているのをテリア同士のコンタクトかと思っていたところ、ちょっとしたはずみで小競り合いに発展してしまいました。

興奮度が上がってしまい、ケンカになる前に私が介入せねばならなくなりました。


犬によっては、なんてことないことで興奮したり、攻撃的になったりするのを理解できない飼い主さんや指導者が多いことに常に驚かされています。

「自分の犬は友好的で相手に対して問題を起こすことはない」と思うこと自体がもう問題なのです。


野生に近い、オオカミの気質を残しているワンコは、とても怖がりであったり、捕食本能が高いために相手を獲物と思い反応してしまいます。

そんな犬を問題視するのは間違いです。


周りがそんな目で見るので、飼い主も「悪い傾向だ」とか、「厄介な気質」なんて思ってしまうのです。

犬としての気質としては当たり前だと私は思っています。


反対に誰にでもウエルカムで警戒心がない犬の方が問題だと言えます。

でも、「警戒心がない」と飼い主が思っているだけで本当は相手に対して自分の上位を押し付けている犬がけっこういます。


たまたま、今まで出会った犬たちが相手にしなかっただけっていうだけの犬です。

そのままにしておくと、いつか相手の怒りを買って攻撃を受けてしまうことになります。


私はそんな犬を長い経験の中でたくさん見てきているので、「おお怖〜い」とか、睨みつける飼い主さんに腹を立てる前に、「もっと犬のこと勉強しなさいな」と思ってしまいます。


根底にあるのは、犬を擬人化していることだと思います。

犬は犬です。

人とは違う生き物なのです。


犬の目線でものを見ることができれば他の犬の行動も自分の犬からの返事だと気が付くし、捕食本能や危険回避の本能からの行動であることも理解してもらえるのですが。


今は、自分の犬を守るために徹底して戦わないといけないのが現実です、カナシイけど。


リードを放すのは、心のリード（絆）がしっかりと結ばれていることを確信できた時だけ。

環境も危険性を考えて、きちんと判断ができること。

実際に簡単にノーリードにする人は、考えていないと思いますけどね。