1番古い生徒さん

先日、私の教えている生徒さんの中で1番古いワンコが19歳という歳で天国に召されました。


まだ、未熟だった私にいろいろと教えてくれたワンコでした。

やんちゃで元気だったそのワンコも19年という歳月の流れが全く違う姿に変えてしまいました。


それでも飼い主さんにとても愛され、セラピードッグとしてニュース番組で取材を受けるまでになった私の誇りです。

幸運なことに彼の亡骸に「さよなら」を言うことができました。


犬の時間は人間の4倍の速さで過ぎると言います。

彼と関わってきた19年は、私にとっては自分が飼い主さんたちの指導をするために必要な知識や技術を得るための修行の日々だったと思えます。


たくさんの思い出と、たくさんの経験を私にさせてくれた老いた老兵は、静かに淡々と自分の命に幕を閉じ、たくさんの飼い主さんたちをつなぎ、育ててきた自分の功績を自慢することもなく、天に昇って逝きました。


彼の教えをこれからも守りつつ、彼がいなくなっても指導者として学ぶことを忘れないように進化できたらと思っています。

「初心忘れるべからず」を思い出し、寝室にある彼との写真をながめながら、これからまた新しい歴史を作らなければと思っています。


その後を追うように、一花と一緒にレスキューされて私の手から強引に手渡されたのに大切に飼ってもらっていたボーダーのスキップ君も天国に旅立ちました。


今年は、古い仲間がたくさん天国に召されました。

さびしくなりましたが、彼らのことを忘れることはありません。


彼らが残してくれた貴重な経験や知識をこれからも活用していけたらと思うのです。

そして、たくさんのワンコとその飼い主さんと巡り合えたことを感謝し、自分の仕事に誇りを持ってこれからも頑張っていこうと思っています。


リキちゃん、スキップ君、天国で待っててね。

あなたたちを愛していた飼い主さんも私もいつかそっちに行くから。


そしたらゆっくり話をしよう。

私がどれだけあなたたちに支えられて、他のワンコを救ってこれたかを話して聞かせるからね。