今朝、ナショナルジオグラフィックで動物のCIS科学捜査をやっていました。
ぞうがサイを襲って殺したり、マサイの家畜を襲って殺したり、人間さえも襲って殺す事件を追っていました。


ぞうっておとなしい、臆病な生き物の印象が強かった私は、本当にぞうが襲うのか疑問でした。

しかし、調査を見ていると「なるほど!」と思ってしまいました。


そうです、ぞうの凶暴性は人間が作ったものだったのです。

サイを襲うぞう、家畜を襲うぞう、人を襲ったぞうの地域はアフリカと言っても異なった保護地域でした。


ぞうが凶暴化したのは、ぞうの心理的な問題からでした。

ひとつは、幼い頃の人間からの暴力によるトラウマでした。
象牙を得るために乱獲され、子供のぞうだけが残る結果となったことも大きく影響していると心理学の先生が言っていました。


子ぞうが人間に母親を殺され、その母親の死体に子ぞうをつないでいたと言っていました。
どうしたら、そんな残酷なことができるのでしょう。


子ぞうの心の中の葛藤やトラウマを思うと胸が痛くなりました。
ある心理学者の先生が「ぞうは、私たち人間と同じくらい仲間に対する意識、感覚を持っているのです。」と語っていました。


また、乱獲による大人のぞうの激減と子ぞうだけの群れの形成がぞう社会を変えてしまったと言うのです。

全てが人間による仕業です。


環境をねじまげた結果、ぞうが凶暴になってしまい、他の動物を襲う現象をもたらしたと結論づけていました。


ぞうは、とても社会性に富んだ生き物なのです。
精神的構造も私たち人間とあまり変わらないとのことです。
私たち人間の都合で環境を崩してしまうと、その動物自身も変えてしまうことになると強く思いました。


犬たちも同じなのではないかと思います。
犬の幼年期に起きる精神的な苦痛は、その犬の性格すら変えてしまうかも知れないということです。

大人の犬とのつきあいなしで、社会化と称して子犬ばかりでいると、凶暴性を作ってしまうかも知れないと思いました。

犬の心への理解もとても重要なことなのだと思いました。


それにしても人間ってなんてひどい生き物なんでしょう。
少しでも動物たちのために何かできればと思わずにはいられませんでした。